ヒルノツキ
2016/02/29 (Mon)
* 本の修理 その2
こちらの本、元は糸綴じの丸背です。
本文は4枚でひとつの折丁(16ページ)になっています。

解体作業

表紙は最初からほとんど外れていたので(笑)
折丁に解体する作業から。

背を固めている糊をヘラでこそぎ取りながら
綴じ糸をカッターで切り、ひと折りずつはがします。

背に糊が残らないように根気強く取り除きます。
ひとつ糊が強く貼りついていた折丁があり
背部分が破れてしまいましたが、少しなら大丈夫です。

背の補強

全部で34折ありました。めっさ時間かかった…
薄くて丈夫な和紙で7mm幅の短冊を作り
ひと折りずつ背を包みます。

この時、背部分が破れた折丁は
少し幅広(12mm)の短冊で包み補強しました。
糊が乾いたら飛び出ている部分をハサミでカットします。

…と、ここで今回はタイムアップ。
次回は3月21日の予定です。


さてさて、ここからは図書館の補修ワザ。
※教室ではやっていません

小口

天・地・小口が茶色に変色しているので
紙やすりをかけて綺麗にしたいと思います。

ちょっとした汚れは、図書館では削っちゃうんですよ。
ブックオフなんかでも裁断したりしてますよね。

やすりがけ

小口の右半分に紙やすりをかけたところ。
色の違いが一目瞭然ですね。

古い本だし、使い込んでいて汚れ・しみが多いので
どうしても完全に白くはならないのだけど
少しでも綺麗に!ということで。

鉛筆の落書きは消しゴムで消します。
可愛いものなら思い出として残す手もアリかと。

数か所あるページ破れは、図書館用の補修テープを貼ります。
セロテープは時間が経つと酸化して茶色くなりますが
この補修テープはそれが起こりません。


次回は糸をかがるための穴あけ(目引き)から始めます。
見返しを貼ってかがるまで、かな?
時間かかりますねぇ。。
母に渡せるのはいつになるんだろ。( ̄∇ ̄;)

2016/02/28 (Sun)
* 本の修理 その1
2月28日(日)
製本教室に行ってきました。

今回から自分の希望で本の修理を行います。

元々、私が製本に興味を持ったのは
図書館で日々、本を修理していたからでした。

公共図書館では毎日何十冊も(時には百冊超)破損本が出て
数をこなすには簡易的な修理しかできないので
もっとちゃんと綺麗にできたらな〜と思っていました。


そんなわけで、いちばんやりたかった本の修理です。
修理というより製本し直すといった感じでしょうか。

本は母が独身時代に購入したコチラ。

家庭料理入門

『家庭料理入門』 御厨良子 著 大和書房
初版は1967(昭和42)年、これは1969年発行の第7版。

現在は絶版で新規購入できません。

図書館は都立や国会にすら所蔵がなく
かろうじて私が見つけられたのは
「味の素 食の文化センター」内の専門図書館だけでした。
 (ちゃんと探せば他にもあるかも??)

写真ページ

巻頭に写真ページがあります。
背が完全に取れちゃってますね。。

作り方ページ

文章メインの料理本なのです。
今のレシピ本とはかなり雰囲気が違います。
何にでも味の素入れてるし(笑)

そして表も中も、妹が書き込んだらしい落書きが多数。
絵や文字ではなく、鉛筆でグリグリ書いてあるだけですw

年季の入ったこの本を修復・製本して
母にプレゼントしたいと思います。


─本の修理 その2に続く─

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